コラム第16回 (Update:2019.10.09)
2019佐渡国際トライアスロン大会 兼 第23回日本ロングディスタンストライアスロン選手権佐渡大会
レースレポート 一本松静香(ゼッケンNo.34)
開催日時 2019年9月1日(日)
距離 スイム2.0km/バイク108km/ラン21.1km
結果 5人中5位 (スイム 37:20 バイク 3:38:50 ラン 1:58:52)
年代別 1,868人
◆レース前
去年の佐渡以来のレースで、一年ぶりにわくわく感と緊張感を味わいました。どんなときであれ、レース前のわくわく感はたまりません! 私は万全な状態とは言えませんでしたが、今できる最善のレースをしたいという気持ちで食事と体のケアを徹底しました。2日前にはlifeblood鍼灸マッサージ院の谷本先生に気になる部位を全て治療していただき、当日を良い状態で迎えることができました。
前日までの雨はやみ、当日の朝は薄い雲りで涼しく走りやすそうな天候でした。海はうねりがありましたが、気になるほどではありませんでした。
日本選手権は7:20のスタート。6:00ごろ会場に入ると私の緊張感も急上昇していきました。周りの方々には緊張していない素振りで「今の心境は普通です」と真顔で答えましたが、一年ぶりで緊張しないはずがありません(笑)。スタート時間が近づくにつれて不安で息がとても苦しかったです。
◆スイム
スタートしてしまえば緊張感はほぐれ、あとは自分のレースをするだけです。今回女子の出場は5人だけ。スタートで混み合うことはありませんでした。日本選手権は浜からのスタートなので、泳げる位置に行けるまで頭を使わなければと思いました。2分前にスタートする男子を見て、思った以上に浅瀬だと分かりました。スタートから浜ダッシュ→浅瀬走りとチェンジし、水が膝に達した瞬間にイルカ飛びに切り替えました。このタイミングがタイムを大きく左右します。上手くいったように思えたのですが、しばらくしても水深は変わらず、気づくと浅瀬走りをする他の選手に抜かされていました。
先行した西岡選手と石田選手は最後までレースを引っ張っていき、1位と3位という好成績でした。その2人はロープから離れて泳いでいましたが、それを私は疑問に感じて、ロープ沿いが最短距離だと判断しそこを泳ぎ続けましたが、どんどん離されていくことに不安感が募っていきました。
後から分かったことですが、コースロープは波で内側に流されていたようです。
ブランクにより、いろいろな対応力が鈍っていたようです。
◆バイク
はじめのうちは雲がかかっていて涼しく、後半にかけて晴れてきて暑く感じました。風速は3.9m/secでしたが特に気にはなりませんでした。
コースは70kmまでは細かいアップダウンが多く、70km過ぎに少し長めの小木の坂があり、その後は海岸沿いを抜けてラストは町中の平坦を走ります。
先頭と約2分差、後方とは約6分差でスタートし、前に追いつきたい気持ちでしたが、この一年間でペース配分の重要性を学んだので、自分で決めたパワーと心拍数を守ることに努めました。数分後にスタートするBタイプ男子に抜かされることはとても悔しく、心が折れそうになりました。でもこれを受け入れてこそ成長できると感じ、ポジティブに考えてレースを続けました。6分差あった後方の細川選手と滝川選手には、いつの間にかパスされていました。
◆ラン
日差しがますます強くなり、スタート時と比べるとだいぶ暑くなりましたが、エイドごとに水を被りスポンジをもらい、無理なく走れました。
コースは、全体的に緩やかなアップダウンがあり、後半になるにつれじわじわと足にきます。更に、日陰のない田んぼの真ん中を走るので、日差しへの考慮もしなければなりません。
幸い、バイクでのダメージは想定以上に少なく、快調にスタートすることができました。前方の女子選手とはだいぶ離されていて、今の実力で追いつける差ではなく、また、膝の負担が大きいことを練習で感じていたので、慎重にゴールできるペースを心掛けました。そのおかげで最後まで不安にならずにフィニッシュすることができました。
◆レースを終えて
この一年は、自分自身や怪我と向き合いながらトレーニングを継続して行なえるようになり、その成長を感じられるレースになったと思います。練習通りのレースができたことは、少なからず自信に繋がりました。競技者として、人と競ったり勝ちたいという気持ちは大事なことですが、第一に自分と向き合い、自分に勝つことで、目指す道が開けることを実感しました。
最後に、今シーズンサポートして頂いている企業の皆様、シーフォースの皆様、SunnyFish代表 平松さん、lifeblood鍼灸マッサージ院 谷本先生、呉竹学園 紀平先生、SunnyFishの皆様、そして応援してくださった皆様に御礼を申し上げます。